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「Phaedra's Love」はサラ・ケインの全5本の戯曲のうち、2本目に書かれた作品です。
1996年5月にロンドンのゲートシアターで作者本人により演出され、上演されました。 今回はこの「Phaedra's Love」が生まれたいきさつなどについてお話ししてみたいと思います。 ことは、ゲートシアターより、古典劇をサラ・ケイン流に改作したものを書いて欲しいと依頼されたところから始まります。彼女はビュヒナー作「ヴォイツェック」、ブレヒトの処女作「バール」を挙げたのですが話はまとまらず、先方から提示してきた‘ギリシャ悲劇かローマ悲劇の中から選ぶ’ことになりました。それまでこういった作品にあまり興味のなかった彼女ですが、セネカ作「パエドラ」を読み、‘驚くほど興味を持った’と言っています。 ‘セネカの描くヒッポリュトスは自称純潔で純粋なピューリタンであり、そこが恐ろしいほど魅力に乏しいのだけど、私にとって重要なのは、彼を魅力的に見せるところに力点をおくのではなく、むしろ彼を素敵ではない男にしておいて、そのピューリタン性を逆に向かわせることだった。’彼女がこの「Phaedra's Love」で描きたかったことは‘どれだけ自分に正直に人生に臨んでいるか’であり、‘どれだけ自分らしい人生のスタイルを望んでいるか’ではないと言っています。 既存の作品を彼女流に書き直した戯曲はこの「Phaedra's Love」のみですが、この作品もまた彼女らしい実験性に満ち溢れた作品であることは間違いありません。 また、この作品が描かれるにあたり、ブレヒトの「バール」、カミュの「異邦人」の影響を強く受けているそうです。そこら辺についてもまたお話できれば・・・ ‘遠い昔に過ぎ去った慣わしをくるりと反転させて、そうして生じる事件を舞台にのせる’実験的な作品、どうぞお楽しみに。 添田園子 ※‘ ’の内の文章は2007年5月に上演された、シアターΧ(カイ)プロデュース公演「フェイドラの恋」パンフレットに掲載された『サラ・ケインとの対話』(2003年3月ベルリンのシャウビューネ(アム レーニナープラッツ)劇場にて「Phaedra's Love」がサビーネ・ヒューブナー翻訳(ドイツ語)、クリスチーナ・パウルホファー演出で上演されたが、それに先駆けて1998年2月8日ロンドンのブリクストン地区のサラ・ケインの住まいにて行われたインタビュー/翻訳:入市 翔)を引用しています。 このブログには「パイドラの愛」に関して作品理解を深める目的で、サラ・ケイン、「Phaedra's Love」、さらには演劇/演劇のリアリズムについて現在私たちが刺激を受けるものを集め掲載していきたいと思っています。
このブログをご覧になる皆さんに見識を深めていただくのはもちろん、ブログを介して、「パイドラの愛」を立ち上げている私たち自身も、「演劇」や「現在」についての見識を深めるきっかけを得られればと考えています。
文学座+青年団自主企画交流シリーズ Hammer-Fish
「パイドラの愛」 作:サラ・ケイン 翻訳:添田園子(文学座) 演出:松井 周(青年団/サンプル) ■公演日程:2008年2月8日(金)〜14日(木) 2月 8日(金) 19:30 ※終演後ポストパフォーマンストーク開催 9日(土) 14:00/19:00 10日(日) 19:00 11日(月・祝) 14:00 12日(火) 14:00/19:30 13日(水) 19:30 14日(木) 14:00 ○開場は開演の30分前 ※2月8日(金) 19:30の回 終演後、ポストパフォーマンストーク開催 高橋正徳(文学座))×松井周×添田園子 文学座気鋭の若手演出家であり、サラ・ケインに関心を寄せている高橋正徳さんをお迎えし、演劇の"真実"をめぐって対話します。 ■会場:サイスタジオ コモネA 板橋区小茂根1-9-5サイマーケットB1F ■キャスト 反田孝幸(文学座) 上田桃子(文学座) 添田園子(文学座) 仲俣雅章(青年団) 斉藤祐一(文学座) 神野 崇(文学座) ■スタッフ 舞台美術:杉山 至+鴉屋 照明:西本 彩 衣裳:小松陽佳留(une chrysantheme) 舞台監督:桜井秀峰 宣伝美術:京 制作:野村政之/Hammer-Fish ■主催:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場 平成19年度文化庁芸術拠点形成事業 ■共催:文学座 / 青年団 ■協力:サイスタジオ 六尺堂 ■チケット料金:2500円(予約・当日共 / 日時指定・全席自由) ※当公演は芸術地域通貨ARTS(アーツ)がご利用できます(1アーツ1円)。ARTSとは、桜美林大学の演劇施設内で施行されている地域通貨です。 ■予約開始日:2007年12月17日(月) チケット取り扱い・お問い合わせ: ◎文学座:03-3351-7265 (日祝を除く10時から17時半まで) http://www.bungakuza.com(オンライン予約なし) ◎青年団:03-3469-9107 http://www.seinendan.org(オンライン予約あり) ◇文学座+青年団自主企画交流シリーズWEBサイト… http://www.seinendan.org/jpn/bskoryu
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